対比のパワーワード!!後編 ” この命くちはてるとも “

パワーワード!!

作品紹介を簡単に…

「仮面ボクサー」は島本和彦先生の最高傑作と評するひとも多い作品です。仮面ライダーのようなヒーローものをボクシングテーマで描いた作品です。全1巻の作品ですが、島本先生お得意のパロディチックなテイストにギャグと熱血がいいバランスで融合した島本先生の真骨頂とも呼べる作品です。

主人公「拳 三四郎」は仮面ボクサーです。彼の敵は世界征服ジムの6人の怪人的ボクサーたち。怪人的ボクサーは父親であるボクシング協会会長が認可してしまったルール違反のマスクを被ってボクシング界を混乱に陥れます。仮面ボクサーの戦いは6つの怪人的マスクを全て回収するまで続くのです…

逃げ出した男は温泉療養で運命の出会いをする…

世界ヘビー級チャンピオンのゴッドボクサーに心も体も完膚なきまでに叩きのめされた仮面ボクサーこと拳 三四郎は、入院先の病院から逃げ出し、北海道に温泉療養に来ていた。
そこで拳は運命の出会いをする。ゴッドボクサーマスクをつくった男 エディ との出会いである。
彼は訳あって、ゴッドボクサーを自らの手で倒したいと思っていたのだ…

エディは秘密兵器を用意していた。それこそが、ゴッドボクサーに勝利することができる改良型の仮面ボクサーのマスクだった。
勝利の鍵は『30年パンチ』!! 本来、拳が30年掛かって生み出すような破壊力のある必殺パンチだ。
改良型の仮面ボクサーマスクはこの「30年パンチ」を打つことを可能にするのだ。

しかし、このパンチには弱点もあった。
威力を引き出すために、マスクを装着している人間の生命エネルギーを使うのだ。
つまり「30年パンチ」を一発打つ度に、30年寿命が縮んでいくのだ…!!

覚悟を決めたはずなのに、必殺パンチを打たない拳…

いざ、ゴッドボクサーとの再決戦の日は来た!!

拳は密かに覚悟を決めていた。
しかし彼は(試合までの間に色々あって)30年パンチを打つことを極度にためらうようになっていた。元々、彼の根性は常人の1/3しかない。これが彼の彼の本来の姿なのかもしれない。
女々しく5年パンチ、10年パンチと通用しないパンチを無駄に打ちまくり…
残る生命エネルギーは30年に…?!

仲間のエディからも愛想をつかされ、どん底まで堕ちる仮面ボクサー。
しかし、彼はそこでようやく目を覚ます!! そして、それまでの女々しさに泣くのだった。

彼は残りの全生命エネルギー30年を懸ける覚悟を決める!!
これから生きるハズだった30年を噛み締めながら、
ついに、「30年パンチ」は放たれた!!

この命くちはてる「まで」と「とも」 覚悟の違い

今回もキャラクターの台詞ではなく、章タイトルからのパワーワード!!です。
前編で紹介した ” この命くちはてるまで ” は、死ぬまで戦い続けるという強い覚悟のパワーワード!!でした。しかし、今回の ” この命くちはてるとも ” はもっと強い覚悟、執念を感じるパワーワード!!ではないでしょうか。

死ぬと分かっていても戦う、という死ぬまで戦い続けることと同様の覚悟がありつつ、
更に、「死しても、尚、戦う」つまり「死んだ後も戦う」という意味が付加されているように思います。

この微妙な言葉の違いで、覚悟の違いの機微を表現する。
是非、この2つのパワーワード!!をセットで覚えて、人生の重要な勝負をかける時に使い分けて、勇気をもらってもらえればと思います。

章タイトルの重要性

仮面ボクサーの最終話の前後編の2話、展開は章タイトルと関係なく、もちろん面白いのですが、この対比する章タイトルを付けることで、魅力が更に倍増されているように感じます。
中身のストーリーを更に際立たせるパワーワード!!になり得る章タイトル、これほど秀逸なものを、僕は他に知らないかもしれないです。
本来、章タイトルとはこうあるべきかもしれない、と勉強させられるマンガでもあります。

「仮面ボクサー」は全1巻と短い単発作品ですが、人生のパワーワード!! に満ちた良作です。
人生を有意義に過ごすためにも、1冊持っておいて損はない作品だと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました