スポーツマンガでは、そのスポーツの魅力・面白さをズバリ言い当てるような名言(パワーワード)が生まれたりします。5回に渡り「スポーツの魅力を言い得たマンガの名言(パワーワード)5選」として紹介していきます。
第4回の今回は、板垣恵介先生の格闘技マンガ(スポーツマンガからではないが…)「グラップラー刃牙」からです。
スポーツの魅力を言い得たマンガの名言(パワーワード)5選 ④【プロレス】” 相手の技は全て 受けきるッ ” -グラップラー刃牙 33巻:猪狩完至-
世界中の腕利き32名が「武器の使用以外の全てを認める」究極ルールで戦う異種格闘技戦・東京ドーム地下闘技場最大トーナメント。舞台は大詰めの準々決勝。主人公のトータルファイティングの格闘家・範馬刃牙はプロレス界の大スター・猪狩完至と対戦する。
格闘家である刃牙は次々と技を繰り出し、全てが猪狩にクリーンヒットする。何故なら、猪狩は「防御しない」から。プロレスラーである猪狩は言う… 「防御が許される格闘家は気楽なものだ」と。そんなものは甘ったれのすることだと。プロレスラーは…
” 相手の技は全て 受けきるッ “
” 技で魅せるエンターテインメント ” には ” 覚悟 ” が必要
「相手の技は全て 受けきるッ」
それが例え、250㎏の敵のフライングボディプレスでも… 正にプロレスの魅力の演出根本理念を言い得た名言(パワーワード)ではないでしょうか。「相手の技を見定めて、その瞬間に技に負けないだけの覚悟をキメて技を受けきる。その覚悟の量を見誤れば、天国行き」 この名言の後に続く台詞です。プロレスがエンターテインメントであり、派手な技が決まるのも申し合わせである、とはよく言われますが、それは命懸けのエンターテインメントなのだ、ということを再認識させてくれます。
こういう認識を持った時、より純粋に「プロレスというエンターテインメント」を楽しむことが出来るのではないでしょうか。
この「瞬時に覚悟をキメる」という考え方は、人生や会社等においても当てはまります。
大小問わず何かの課題や依頼といったものは急に舞い込むことも多いです。そこでどんなパフォーマンスが発揮できるかで評価が変わってくることも多いです。その舞い込んだ案件に対して、必要な覚悟がどの程度なのか、見極めて取り組むことが重要なのです。
大したことないと思って「流した」業務が実は依頼主にとっては大きな案件だった場合、一気に信用を失うことになります。人の評価は「一事が万事」なのです。かといって、全てに全力で取り組むのもダメです。「質よりスピード」を求められることが社会では多いことも事実のなのです。
「瞬時」に、「どのくらい」、「どういう質」の覚悟をキメる必要があるのかを、見極め実践できる人を目指しましょう。
「グラップラー刃牙」とは
「グラップラー刃牙」は板垣恵介先生の格闘マンガです。1991年から週刊少年チャンピオンで連載開始され、「バキ」「範馬刃牙」「刃牙道」と少しずつタイトルを変えつつ、現在も同誌で連載中の長寿マンガです。
このマンガのアイデンティティを確立したのが、今回でも紹介した「最大トーナメント」編(チャンピオン・コミックス21~42巻)だと思っており、32名によるトーナメント戦、全31試合を全てマンガで濃密に描いているのです。むしろ、主人公の刃牙が一番普通で印象に残らない程です。(ボクも途中から読み始めたのですが、誰が主人公なのかしばらく判りませんでした… 愚地克己かと思っていました) これ以降、そういう描き方をする格闘マンガも増えた印象ですが、パイオニアはこの作品だと思います。
絵の好き嫌いが出る作品だと思いますが、「最大トーナメント」が始まる21巻からでも読んでみることをオススメします。そこから入門しても十二分に楽しめます。「グラップラー刃牙」のマンガは続編も含めてU-NEXTで配信中のようです。今回の記事で興味が出て来た方は是非、観てみて下さい。(※本ページの情報は2020年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
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